日本の夏は高温多湿なためとても過ごしにくく、暑気中り(しょきあたり)や夏負けと呼ばれる「夏バテ」を起こす人が多いと言われています。今回はその「夏バテ」の疑われる症状とその対策のポイントをおすすめの食材や飲み物と共にいくつかご紹介していきます。
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[1]そもそも夏バテとは
夏バテは病気の名前ではなく、夏の暑さと湿度の高さによって起こる体調不良の総称のことを言います。
◇夏バテの症状とは
- 体がだるく、疲れがとれない
- やる気がでなかったり、イライラする
- めまいや立ちくらみ、頭痛がある
- 胃腸の調子が悪くなり、食欲がなかったり、下痢や便秘になる
- 体の中に熱がたまり、熱っぽい感じがある
- 眠れない
- 手や足のむくみがある
など人によって症状はさまざまです。
◇夏バテはどうして起こるの?
夏バテの原因は、「暑くて湿度も高い」という過ごしにくい環境の中で、体温を一定に保とうとして体中の自律神経がフル稼働することで、自律神経が疲れてしまうために起こると言われています。
また、エアコンの効いた室内温度と外気温の差も、自律神経の働きを乱れさせたり、胃腸にダメージを与える原因となっています。胃腸にダメージがかかると、食欲がなくなるだけでなく体を動かすエネルギーを作れなくなるため、体はさらに疲れやすくなるのです。
[2]夏バテの予防方法について
夏バテを予防するためには、日々の生活習慣を変えることが大切です。それでは、予防方法を詳しく説明します。
◇水分補給はこまめにしっかりと
人は生活の中で、汗や排泄などにより毎日2リットル以上の水分が体の中から失われていると言われています。特に夏場は汗をかきやすいので水分をさらに失いやすくなるため、喉の渇きを感じる前に水分補給をこまめに少しずつ行うことが大切です。
また、冷たい飲み物は体を冷やしてしまい胃腸の負担も大きくなるため、できれば常温の飲み物を飲むことをおすすめします。
しかし、多量の汗をかいて水ばかり飲んでいると、体の中のミネラル分が薄くなってしまいます。そのような時は0.1~0.2%の塩水(1Lの水に小さじ1/4程度)にレモン汁などで味付けをして飲むようにするとよいでしょう。また、ビールなどのアルコール類は利尿作用もあるため、水分補給にはなりません。
◇気温差に要注意
部屋の中と外の気温の温度差がありすぎると体への負担は大きくなります。できれば気温差は5℃以内になるとよいでしょう。また、エアコンの温度設定は28℃くらいを目安にし、エアコンの風が直接当たらないように調整して体が冷えすぎるのを防ぎましょう。
◇ぐっすり眠る
体の疲労を回復させたり、自律神経を整えるためにはぐっすり眠ることがとても大切です。良質な睡眠をとるためには、エアコンや扇風機を上手く使うなどして寝室の環境を整える工夫が必要です。
室温は28℃、湿度は50~60%を目安にするとよいでしょう。タイマーを使う方も多いかもしれませんが、タイマーが切れて急に室温が上がると多量の寝汗をかくことになってしまい、休ませたいはずの自律神経を働かせてしまいます。エアコンや扇風機は体に直接風が当たらないように調整し、つけっぱなしにして室温を一定に保つことをおすすめします。
また、体の内部の体温が下がっていく時に人は眠気を感じるため、「就寝にむけて体温を低下させる」ことも大切です。具体的には就寝の1~2時間前くらいまでに入浴を済ませると、就寝時には入浴によって上がった体の内部の体温が下がっていくため、自然と眠気が訪れスムーズに入眠できるでしょう。38~40℃のお湯に10~15分ほど入るのがおすすめです。
◇軽い運動も大切
適度な運動は、血液の循環を良くするため疲労物質を取り除く効果が期待できます。また、人間は汗をかくことで体温調整をしているため、汗をかく力を高めてあげることも夏バテ予防にはとても効果的です。
夏バテ予防のために運動をする際には、ウォーキングなど軽く汗ばむ程度の軽い運動がおすすめです。激しい運動は自律神経の疲労をさらに増幅してしまうため、逆効果になります。運動を行う時は水分補給もこまめに行うようにしましょう。
◇食事に気を付ける
▼バランスの良い食事を心がける
夏はそうめんやうどんなどさらっと食べやすいものを食べることが多いため、炭水化物ばかりとなってしまい栄養が偏ってしまいがちです。また、暑くて食欲がないからと言って、食事を抜いたり食べる量が少なくなってしまうと、血液循環が悪くなり体を冷やしてしまう要因となります。
きちんと食事をすることは、代謝を良くして疲れにくい体を作るためにもとても大切です。毎日できるだけバランスの良い食事を3食摂ることを心がけましょう。
▼体を冷やさない食事・胃腸にやさしい食事を
暑い時に食べたくなるアイスや冷たい飲み物などは、食べすぎると体を冷やして胃腸の働きを弱くしてしまいます。できるだけ野菜がたくさん入ったお味噌汁やスープなどを食事の最初に食べたり、温かい飲み物を飲むなどして体を温めるようにしましょう。
また、みそや胡麻、にんにく、ねぎやしょうがなど体を温める食材を食べることもおすすめです。暑くてどうしても食欲がない時は、豆腐やうどんなど消化しやすく胃腸にやさしい食事をとるのでも良いでしょう。油っぽい食事は胃腸の負担を大きくしてしまうため注意が必要です。
▼スパイスを上手く使って胃腸の働きを促す
一年中暑いインドではスパイスたっぷりのカレーがよく食べられていることは有名な話です。辛いスパイスを食べると最初は体温が上昇するために暑く感じるのですが、それにより発汗が促されて体温が下がります。
また、スパイスの刺激によって胃液の分泌量が増えるため、胃腸の蠕動運動を促してくれます。これにより、腸が栄養を吸収する力を高めてくれるのです。効率よく栄養を吸収するためにも、毎日の食事に上手にスパイスを取り入れるようにしましょう。
[3]夏バテ予防におすすめの食材・飲み物について
◇夏バテ予防におすすめの食材
▼夏が旬の野菜
きゅうりやなすなど夏が旬の野菜は、ほてった体を冷やしてくれる働きがあります。また色が濃い緑黄色野菜はカロテンやビタミン、食物繊維やカリウムなどのミネラルが豊富に含まれています。
夏場は汗を沢山かくことで、ビタミンやミネラルがより失われやすくなるため、夏が旬の野菜を心がけて食べるようにしましょう。
▼たんぱく質を多く含む食材
卵や豆腐、肉、魚などにはたんぱく質が多く含まれています。たんぱく質は体を作る材料であり、体調を維持するために必要な酵素としての働きもあるため、夏には積極的に摂りたい食材の1つです。
▼ビタミンB1を多く含む食材
豚肉やウナギ、まぐろ、カツオなどにはビタミンB1が多く含まれています。ビタミンB1には糖質をエネルギーに変える働きがあるため、摂取することで疲労回復効果が期待できます。
また、玉ねぎやニンニク、葱などのニオイ成分にはアリシンが多く含まれており、ビタミンB1の多い食材と一緒に摂ることでビタミンB1の吸収を高めてくれます。冷蔵庫の中に薬味を常備してすぐに使えるようにしておくのも良いですね。
▼ビタミンCを多く含む食材
暑さによるストレスで消費されやすいビタミンCは、不足すると風邪をひきやすくなったり、疲れを感じやすくなるなどの原因となります。ビタミンCはレモンやイチゴなどのほかに、赤ピーマンや黄ピーマン、ゴーヤやパセリなどにも多く含まれているので、積極的に摂るようにしましょう。
▼香り酸味の強い食材
酢や梅干し、レモンなど酸味の強い食材は、さっぱりとした味と香りで夏でも食べやすいことに加え、これらの中に含まるクエン酸には疲労を回復させる効果が期待できます。しょうがやシソなどの香味野菜やスパイスなどの香辛料も、食欲を増進させる食材としておすすめです。
◇夏バテ予防におすすめの飲み物
夏バテ予防におすすめの飲み物には、ビタミンCが豊富に含まれているアセロラジュースやレモンジュース、クエン酸が豊富な梅昆布茶などがあります。また、甘酒はビタミンB群や必須アミノ酸を多く含んでいるため疲労回復に効果が期待でき、「飲む点滴」とまで言われているほどです。
そして毎日の食卓に欠かせない味噌汁も夏バテ予防にはおすすめです。味噌にはタンパク質だけでなくビタミン類も多く含まれているため、1日一杯の味噌汁を摂ることで夏バテ予防に効果が期待できます。
◇コンブチャクレンズ
全米で大ブームの最新ドリンク「コンブチャ」に日本人向けのオリジナルレシピを加えて、より理想のボディにフォーカスしたのが「コンブチャクレンズ」。2つのプレミアム酵母や、酵素、スーパーフードなど美容やダイエットのサポート成分が220種類以上配合されています。
◇簡単レシピ
おすすめ食材を使った簡単レシピをご紹介します。
▼ピリ辛ゴーヤチャンプルー
豚肉薄切りは食べやすくカット、ゴーヤは綿を除いて半月切りに、豆腐は水切りをします。卵は軽く溶いておきましょう。フライパンに油をひいて豆腐、豚肉ゴーヤを炒めてカツオだしと豆板醤を加え、最後に溶き卵を回しいれて、しょう油とごま油で味を整えれば完成です。
▼焼きなすの煮びたし
しょうがは皮つきのまますりおろします。なすは1cm大のななめ輪切りにします。フライパンにごま油をしき、なすを両面焼き目が付くまで焼きます。めんつゆ、水、すり下ろしたしょうがを合わせたタレを入れ中火で煮立たせ、その後1~2分ほど弱火で煮てなすに味をしみこませてください。最後に小口切りにしたねぎをかけたら完成です。
▼卵とトマトのスープ
トマトはざく切りにし、ニラは3~4cmの長さにカットします。鍋にごま油を入れて熱し、トマトを弱火で炒めた後、水とコンソメを加えて10分ほど煮ます。酒、塩コショウで味を調え、ニラと溶き卵を入れたら完成です。
▼春雨サラダ
春雨は熱湯を注ぎ、戻して食べやすくカットしておきます。薄焼き卵を作り4~5cm大の薄切りにし、ハムときゅうりも同様にカットします。酢、砂糖、しょうゆ、鶏ガラスープの素、ごま油を合わせ、そこに春雨、卵、きゅうり、ハムを和えます。最後に胡麻を振り掛けたら完成です。
▼キーマカレー
なす、ニンジン、玉ネギ、赤ピーマン、黄ピーマンなどの野菜を粗みじん切りにします。フライパンに油をいれて鷹の爪、ニンニク、ショウガを弱火で炒め香りが出てきたらあいびきミンチを炒めます。
ミンチの色が変わったら野菜とカレーパウダーを入れてさらに野菜がしんなりするまで炒めてください。そこにトマト缶を加え10分ほど煮込み、カレールーを溶かしたら完成です。お好みでケチャップやウスターソース、豆板醤を加えても良いでしょう。
最近話題の“栄養たっぷり”の主食をベースにするのも効率的ですね!
[4]夏バテ予防を心がけて、暑い夏を乗り切ろう!!
暑くて過ごしにくい夏ですが、少し気を付けて生活習慣を変えることで、夏バテを予防することができます。夏バテ予防を心がけて暑い夏を楽しく元気に過ごしましょう。