「女性は体を冷やしてはいけない」と昔からいわれていますが、特に気をけなつければならないのが『お尻の冷え』です。手や足など、特に冷えを感じやすい場所はすぐに対処できますが、お尻の冷えはなかなか気づかないもの。放っておくとさまざまな不調の原因になるため、注意が必要です。ここでは、そんなお尻の冷えの原因や対策について解説します。
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[1]女性は特に気をつけたいお尻が冷える原因とそれによる悪影響とは?
◇お尻が冷える原因とは?
お尻は、手や足のようにかじかんだりはしませんが、服の中に手を入れて触ってみると冷たい場合が多く、これは、お尻にたくさんの脂肪がついているからだといわれています。脂肪には、冷えやすく温まりにくいといった特性があるため、脂肪の多いお尻は、他の個所に比べて冷えやすい部位だといえるでしょう。
また、デスクワークや座りっぱなしなことが多い人などは、お尻周りの血液循環が悪くなることにより冷えを感じやすくなることもあります。また、血液循環が悪くなると代謝が下がり脂肪がつきやすくなることから、さらに冷えやすくなるといった悪循環が起こります。
こういったお尻の冷えをそのままにしておくと、さまざまな不調をきたす恐れがあるため注意が必要です。
◇お尻が冷えることによる体への悪影響
お尻の冷えは、女性の体にさまざまな悪影響を及ぼします。次のような症状がある人は、もしかしたらお尻の冷えが原因の可能性があります。
▼PMS(月経前症候群)
PMSとは、月経前症候群ともいわれ、月経前に起こるさまざまな体の不調のことをいいます。PMSは、月経前に不調が出始め、月経が始まると同時に消えていくのが特徴で、この症状が繰り返し3カ月以上続く場合にPMSと診断されます。不調の症状は人によってさまざまですが、主にPMSといわれる症状は以下の通りです。
【体に現れる症状】
- 眠気
- 胸の張り
- ニキビや吹き出物といった肌荒れ
- 頭痛
- 倦怠感
- 肩こり
- 便秘
- 食欲の増加
【精神面に現れる症状】
- イライラ
- 感情の起伏が激しくなる
- 集中力低下
- 気分の落ち込み
- 無気力
このような症状がある場合、お尻の冷えによって骨盤底筋群が冷え、女性にとって大切な子宮や卵巣が血行不良を起こしている可能性があります。
▼生理痛
生理の時に生理痛を感じる人はどれくらいいるでしょうか? 生理痛のタイプは、なんとなくお腹が重く感じる程度のものから、歩くことが困難なほど強い痛みを伴うものまで、実にさまざまです。
その中でも、痛みを強く感じる人は、お尻の冷えによって血行不良を起こしている場合があり、それにより子宮内や子宮周辺の血流が悪くなると、子宮の動きが鈍くなり、子宮内膜をうまく押し出すことができなくなってしまいます。
すると、より強い力で子宮内膜を押し出すために『プロスタグランジン』という生理活性物質を過剰に分泌することとなり、この過剰なプロスタグランジンのせいで血管が強く押し上げられたり、子宮がより強く収縮するため強い生理痛を感じるようになるといわれています。
▼更年期障害
私達の体は、さまざまなホルモンによりバランスをとっていますが、更年期になると卵巣機能が低下し、ホルモン分泌が減少していきます。体がホルモンバランスの変化に対応できず、自律神経のバランスを崩してしまい、さまざまな不調をもたらすことを『更年期障害』と呼びます。主な症状は以下の通りです。
- のぼせ
- ほてり
- 頭痛
- 頭重
- 倦怠感
- 肩こり
- めまい
- しびれ
お尻が冷えると卵巣の血行不良を促し、卵巣機能の低下をまねく可能性があります。快適な更年期を過ごすためには、日頃から冷えに気を付けることが大切です。
▼むくみ
冷えによって血行が悪くなると、体の中を循環している水分の巡りも悪くなってしまいます。すると、その水分はリンパ管や血管から漏れ出して、細胞と細胞の間にたまることで『むくみ』として現れます。お尻は他の部位と比べて冷えやすい箇所のため、むくみを防ぐには日ごろからお尻を温めることが大切です。
▼セルライト
女性の大敵であるセルライトですが、セルライトができる原因の一つとして冷えが挙げられれます。セルライトは、脂肪細胞の中に老廃物が蓄積して、脂肪細胞が大きく成長してしまった状態のことをいい、肌表面がデコボコし、オレンジの皮に似ていることからオレンジピールスキンとも呼ばれます。
元々、お尻は脂肪がたまりやすく、血液やリンパの流れが滞りやすい場所です。そのお尻を冷やすことでさらに血流が悪くなり、滞った老廃物がお尻に蓄積し、セルライトになってしまう可能性があるため注意が必要です。
[2]お尻の冷えを解消する方法とは?
このように、お尻の冷えは、女性の体にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があるため、十分に注意しなければなりません。もしも今、冷えを感じている場合は、直ちに解消する必要があります。では、冷えを解消するにはどのような方法があるのか、見ていきましょう。
◇カイロなどで温める
お尻が冷えていたら、まずは何より温めることが先決です。温かい装いをするのはもちろん、カイロや湯たんぽなどを使って、『仙骨』という部分をピンポイントで温めましょう。仙骨とは、骨盤の真ん中にある逆三角形の骨のことをいいます。
大きさは手のひらサイズくらい。お尻の割れの少し上くらいにあるので、気になる方は触って確かめてみてください。仙骨を温めると、ひどい生理痛を和らげる効果が期待できるともいわれています。
◇マッサージやストレッチをする
お尻が冷えている場合、温めるのはとても大切なことです。しかしその一方で、温めるだけでは根本的な解決にはなりません。大切なのは、『冷えたから温める』のではなく、『冷えにくい体にする』こと。
そのためには、日頃からマッサージやストレッチをする習慣をつけて、お尻周りの血行を良くすることを心がけましょう。特に、デスクワークなどで血流が滞りがちな人は、長時間同じ体勢をするのではなく、小まめに休憩を挟み、意識的にマッサージやストレッチを取り入れることをおすすめします。
◇冷えに効果的なツボを刺激
私達の体には、さまざまなツボが点在していて、ツボの場所によっていろんな効果があります。お尻の冷えにも効果が期待できるツボもあり、自分でツボを押して冷えを改善することもできるといわれています。
◇食事の内容を意識する
お尻の冷えを解消するためには、食事内容も意識することが大切です。冷たい飲み物や食べ物は体を冷やすので摂りすぎには注意しなければなりません。また、塩分の摂りすぎで起こるむくみも、体が冷える原因となるため注意が必要です。
むくみは、抗酸化作用が強く塩分や水分を排出してくれるといわれるカリウムの多い有色野菜を積極的に摂取することで防ぐことができます。
[3]手軽にできる簡単マッサージ&ストレッチでお尻の冷え対策をしよう!
お尻の冷えは、マッサージやストレッチで血流を良くすることで防ぐことが可能です。お尻の冷えに効果的なマッサージ法やストレッチ法を知って、普段から意識してお尻の冷え対策を行うようにしましょう。
◇ヒップブリッジストレッチ
- 両足をそろえて仰向けに寝転がり、両手をウエストに添えます。
- 膝を直角に曲げて、足の裏を地面に着けます。
- お尻を地面から持ち上げて、膝から肩までが一直線になるようにします。
- この姿勢をキープしたまま、呼吸を20~30回繰り返します。この時、お尻に力を入れるのがポイントです。
◇足組みストレッチ
- 椅子に座った状態で、片方の足首を、もう片方の足の太ももの上に乗せます。
- その状態のまま、ゆっくりと状態を前に傾けていきます。この時、お尻の筋肉の伸びを意識して、痛気持ちいいと感じるくらいに伸ばしてください。
- 反対側の足も同じようにストレッチします。
◇かかとでトントンマッサージ
- 手のひらと両肘を床につけた状態でうつぶせに寝転がり、両足の膝をお尻に向かって曲げます。
- かかとを使って、片方ずつ交互にトントン叩いていきます。
◇お尻全体マッサージ
- 手をグーにして、お尻の割れ目のちょうど上くらいにある仙骨部分に当てます。
- 仙骨の周りを、圧を加えながらさするようにマッサージします。
- 今度は太ももの後ろ側に手をグーにして当て、太ももからお尻にかけて肉を持ち上げるようにマッサージします。
- 最後に、痛気持ちいいと感じるくらいの強さで、手をグーにしたまま叩きます。
[4]お尻の冷え対策に効果的な6つのツボをご紹介
お尻の冷え対策には、ツボ押しも効果的です。ここでは、お尻を温める効果が期待できるツボをご紹介します。
▼気海(きかい)
おへそから、指2本分下にあるツボです。『元気の源』ともいわれているツボで、全身の血行を促進し、体を温める効果が期待できます。
▼合谷(ごうこく)
人差し指の骨と親指の骨が合流するところから、少し人差し指寄りに動かしたときのくぼんだ場所を合谷と言います。肩こりや手足の冷えに対する効果があるといわれています。
▼大椎(だいつい)
首の後ろの髪の生え際から下に降りていき、出っ張った骨の下の部分が大椎です。わかりにくい場合は首をもたげると出っ張り部分がよくわかります。大椎は、全身を温める効果や、首や肩の凝りへの効果が期待できます。気海のツボ押しと組み合わせると、より効果的です。
▼三陰交(さんいんこう)
内側のくるぶしから指4本分上の骨の脇(かかと側)にあるのが三陰交です。三陰交は、下半身の冷えやむくみに効果的といわれていて、生理や更年期障害など女性特有の悩みに対する効果が期待できます。
▼湧泉(ゆうせん)
足の裏の土踏まずから、指の方に向かってやや上の中央部分が湧泉です。わかりにくい場合は指を曲げてへこんだ部分がそれになります。冷えやむくみの改善、筋肉疲労の改善などの効果が期待できます。温めるのも効果的です。
▼気端(きたん)
足の指5本全ての先端を気端と言います。マッサージは、気端をつまむような形で行います。足先の冷えを改善する効果が期待できます。足湯やカイロで温めるのもおすすめです。
[5]お尻の冷え対策をして、女性特有の悩みを解消しよう!
お尻の冷えを甘く見ていると、女性の体にさまざまな不調が現れるといわれています。しっかりとお尻の冷え対策を行って、不調知らずの快適な日々を取り戻しましょう。