【馬路村農協】林業の村からゆずの村へ!馬路村の魅力に迫る。

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ゆずの村、馬路村のオーガニック宣言

こんにちは、みなさん!今回は高知県東部にある馬路(うまじ)村のお話をお届けします。この村はその面積の96%が森林に覆われ、かつて林業で栄えていた小さな山村です。しかし、今では「ゆずの村」として知られるようになりました。その背景にはどんなストーリーがあるのでしょうか?一緒に見ていきましょう。

馬路村のアクセス

馬路村は周りを山々に囲まれていて、近隣の町から車で30分ほど山道を登ったところにあります。公共交通機関も1日4便のバスが走るだけ。そんな場所でありながら、市町村合併せずに「村」としての形を今なお保っています。800人ほどの村民が暮らすこの村の秘密に迫ります。

林業の栄華と衰退

馬路村は馬路と魚梁瀬(やなせ)の2つの大字から成り立ち、年間降水量は4,000mmを超えます。この豊かな水源と自然環境を活かし、土佐藩の時代から杉の生育が盛んでした。明治時代には森林鉄道が敷かれ、全国有数の林業の村として知られていました。しかし昭和20年頃から住宅構造の変化や安価な輸入木材の影響で林業は衰退の一途をたどりました

新たな産業:ゆずの栽培

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そこで村が目をつけたのがゆずです。馬路村にゆずがもたらされたのは800年前、平家の落人がゆずの種を持ち込んだと言われています。それ以来、自家消費用として庭先で育てられてきました。昭和38年に10名ほどの農家が本格的なユズ栽培を始めました。当初は青果出荷を目指しましたが、兼業農家が多く加工用ユズ玉が主流となり、ゆず果汁の販売に力を入れるようになりました。

販売戦略と通信販売の始まり

村のゆず果汁は高知県内で需要がありましたが、供給が飽和状態になるのを見越して県外への販売を考えました。物産展でのPRや直接消費者に訴えかける販売戦略を取り、次第に認知度を高めていきました。その結果、村の農協には「物産展で買ったゆず果汁を送ってください」というハガキが届くようになり、これが通信販売の始まりとなりました。

オーガニックビレッジ宣言

ゆずの残滓から堆肥に

2001年からは有機栽培に取り組み、搾汁時に出る残渣も堆肥化し、村の中で循環する形を実現しました。2011年にはユズ種子油を使ったスキンケアアイテムの製造・販売も開始し、「村の中でゆずを使い切る」スタイルを築き上げました。馬路村は農水省が発表した「有機農業の取組面積が耕地面積に占める割合が高い市町村ランキング」で第一位となり、時を同じくしてオーガニックビレッジ宣言を行いました。

馬路村の未来

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ゆずから開発されたスキンケア商品「umaji」
左から「ごっくん馬路村」、「ゆずの村ぽん酢しょうゆ」

馬路村は農家全員で取り組んできたゆずの有機栽培とともにオーガニックビレッジ宣言を行ったこともさらなる契機とし、未来へとつながる村のかたちを目指していきます。これからも馬路村は「ゆずの村」として豊かな自然と共存しながら成長を続けていくでしょう。

いかがでしたか?馬路村の歴史とゆず産業の取り組みには、たくさんの努力と情熱が詰まっています。これからもこの小さな山村がどんな風に進化していくのか、目が離せませんね。

Info.
馬路村農業協同組合
URL:https://www.yuzu.or.jp/



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