私たちの生活に欠かせないナイフ。今や100均でも普通に売っていたりと、簡単に手に入れることができますが、どうせ使うならよく切れ、ストレスなく使え、所有欲を満たしてくれるものが欲しいですよね。
そうした中、ドイツのツヴィリングから生産数わずか250本と超貴重な記念モデルの限定ナイフが発売されるとの情報をキャッチ。
切れ味抜群は言うまでもなく、見ていて飽きがこないデザインは秀逸で、コレクターならずとも手に入れたくなるような逸品。そんな限定ナイフをツヴィリングが発売することとなった経緯と製品の特徴について迫ってみます。
ツヴィリングとは
世界的にも評価が高い日本の包丁やナイフ。専門店には海外からの観光客も多く訪れているなど、お菓子やキャラクターグッズなどと並んで人気を博しています。
その秘密は、なんと言っても鋭い切れ味と芸術的な美しさ。ストレスなく食材を切ることができ、所有欲を満たしてくれるような美しい姿は見ているだけでうっとりしてしまうと評判に。
そうした日本の包丁・ナイフ市場の中でも、群を抜いて世界的にも著名かつ評価の高いナイフがあるのはご存知でしょうか?それが「ツヴィリング J.A. ヘンケルス」。赤い双子マークと言えばピンと来る人も多いのではないでしょうか。
そんな「ツヴィリング J.A. ヘンケルス」の歴史は古く、創業はなんと1731年。ドイツのゾーリンゲンからスタートし、今や世界各国で愛されるブランドとして確固たる地位を築き上げています。
ブランドとしては、ツヴィリング(ZWILLING)とヘンケルス(HENCKELS)のふたつを展開しており、前者はプレミア性の高い高品質の高級路線として、後者はリーズナブルで手に取りやすい製品として販売されています。
代表作は、和テイストの最高傑作と言われている「雅」というナイフ。究極の機能美と至高の切れ味で、世界中のプロフェッショナルたちを虜にしました。
大苦戦からの飛躍
ツヴィリングが日本に進出したのは1973年。神戸の地に子会社を設立したことから始まります。当初はドイツ製のナイフやハサミを輸入し、ディーラーに販売していましたが、ここ日本では創業が1731年の老舗ブランドであったとしても簡単に市場を獲得することができずに大苦戦。
そのとき、古くから刀鍛冶の文化が根づいている日本独自の包丁ナイフ市場について知らされることなりました。
そこで2004年、ツヴィリングは世界的にも知られている日本の関市にあるナイフ工場を買収。日本人のニーズに合わせた製品作りをスタートすることとなります。
ちなみに、現在では日本国内で販売されているツヴィリングブランドのナイフのおよそ95%がここ関市で作られており、日本人のクオリティを活かした製品作りをしています。
こうしたマーケティング戦略が功を奏したこともあって、日本での知名度や売上も大きくアップ。今や世界だけでなく、日本人にも馴染み深い、大人気ナイフブランドとなりました。
さらに、2005年には世界的な和食ブームと日本製包丁の関心を背景に、関工場が誇るハイクオリティな包丁である『雅』を世界市場に導入することに。雅は瞬く間に世界に広がり、実際アメリカでは年間で10万本以上の販売実績を上げるなど、メガヒット製品となりました。
現在では、ドイツの技術、日本の職人技、多文化なチーム力を結集し、関工場で作った包丁・ナイフを20カ国に輸出するなど、魅力的なグローバリゼーションを展開している企業としても知られています。
関市工場が誇る一貫生産体制とは
会社が大きくなればなるほど機械に頼った生産に鞍替えするのは世の常。しかし、ツヴィリングの関工場では、およそ200人いる職人が分業し、
と最後の梱包まで一貫して生産を行っています。
もちろん、人の手で作っている以上、稀にわずかなエラー品ができてしまうこともありますが、厳しい検査基準が設けられているため、基本的に市場に出ることはほとんどありません。
このような内製化による均一なモノ作りによって、高品質化の安定的供給を実現しているところがツヴィリングの強みといえそうです。
日本上陸50周年記念モデル包丁の特徴
今回、限定で発売される包丁「ZWILLING TENMEI(ツヴィリング テンメイ)」は、ツヴィリングの日本上陸50周年を記念して作られた製品で、製造は関市の自社工場で1本1本丁寧に制作されています。
包丁の命でもある刃に使われている材質には、ブレードにファインカーバイド63を採用。ファインカーバイド63は、組成が均一で細かく、鋼を超える超硬度であり、刃こぼれや刃欠けが起きにくい特徴を持っているため、一生ものとして使うことができそうです。
外観には、燦々と輝く日の光がボルスター部まで繋がる美しいダマスカス紋様が入っており、日出ずる国を表現。一目でわかる高級感に圧倒されること間違いなしです。
見る角度によってさまざまな表情を映し出してくれるため、見た目でも楽しましてくれるのは嬉しいポイント。また、いつもは赤の双子マークも、テンメイでは黄色を基調としており、限定品であることをさりげなく主張しています。
一方、ハンドルには、堅牢性、耐水性、加工性に優れたマイカルタを採用。使うほどに手に馴染んでくれます。ハンドルの金色部分には比較的重量のある素材の真鍮製のスペーサーを採用。重い素材であるにもかかわらず、見事な職人技で刃とハンドル部分の重量バランスを保っており、こうした部分にも妥協をしないところはさすがドイツブランドと言えそうです。
ナイフを入れるケースには、包丁スタンドにもなる美しい桐箱を採用。和を感じる桐箱はナイフの重厚感と見事なまでに調和し、キッチンに置いてあるだけでも絵になりそうです。
ドイツの革新的技術と日本の伝統的な刃物作りのひとつの答えとして生み出された「ZWILLING TENMEI(ツヴィリング テンメイ)」。日本上陸50周年の技術力結集と、100周年に向けてこれからの50年の道標となるような製品に仕上がっています。取り扱いはツヴィリング直営店、ツヴィリング公式オンラインショップ、その他有名百貨店で展開されているようです。気になる方は売り切れる前にぜひチェックをしてみてはいかがでしょうか。
▲「ZWILLING TENMEI(ツヴィリング テンメイ)」¥44,000(税込)
三徳包丁 刃渡り18cm
材質:ブレード/FC63, ハンドル/マイカルタ
info.
ツヴィリング J.A. ヘンケルスジャパン株式会社
TEL:0120-75-7155
https://www.zwilling.com/jp/